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プログラミングや数学や物理に関する技術メモ

暗号学 - 暗号理論の活用例

暗号とは

暗号理論を学ぶ前に、暗号とは何をするものなのかをまず明確にしましょう。

今現在、世界に存在する暗号を利用した製品やサービスは想像以上に多くあります。以下が全てではありませんが、いくつかのサービスをカテゴリー別にあげてみましょう。

1.通信の保護

送信者と受信者の少なくとも二人が三者に通信内容を知られることなく情報のやり取りを公の場ですることが目的。また、通信内容を途中で三者に改竄されなようにする必要もある。

2.保存データの秘匿化

ユーザーがデータを自分にしか解読できない状態で保存することが目的。通信の保護よりデータサイズが大きな場合が多い。

  • BitLocker (Windows標準搭載のディスク暗号化ツール)
  • AndroidiOSのデータ暗号化機能
  • Tresorit (暗号化クラウドストレージサービス)

3.ユーザーの認証

ユーザや物を識別し、なりすましを防ぐのが目的。特定のユーザだけを受け入れ不正ユーザを排除するサービスが多い。パスワードを知っているか、もしくはパスワードが埋め込まれた物理的な鍵を持っているかで認証する。

4.改竄の防止

複数人で一度合意した内容が改竄されてしまうことを防ぎます。複数人の参加者がお互いを必ずしも信用していないという点で、通信の保護の改竄防止とは少し異なります。

もちろんこれらが全てではなく、他にもたくさんの利用例があるでしょう。


まとめ

この記事をよんで覚えていただきたいのは、

  • 暗号理論は情報を秘匿するだけでなく、なりすましや改竄を防ぐ

です。